第20回:複合小役取り打法 2001年6月28日(木)

BB中の大量獲得のための技術に、前回説明したリプレイハズシと、今回採りあげる複合小役取りがある。パチスロの規定で、通常ゲーム中は当該ゲームにおいて2つ以上の小役が同時に成立してはならないというものがあるが、BB中においてはこれがない。ここを利用して、リール上に2つの小役を成立させて大量獲得を目指すのが複合小役取りの考え方である

さて、今回までをしっかり読み続けていてくださった方なら、ここにきてある2つの疑問が生じているのではないかと思う。まずひとつは、BBの小役ゲーム中にはハズレを含めて全小役が揃う可能性があることになっているにもかかわらず、小役ゲーム中にチェリー成立時の説明がなされていない点、もうひとつは、変則打ちをすると左リールで全小役取りこぼしの可能性があるにもかかわらず、提灯確定の青花火が上がった場合でも中押しをして、左リールに目押しを要求させるような打ち方を薦めている点である。しかし、この2つが複合小役取りに関する重要な要素になっているのだ。

まず、一つ目の疑問にお答えしよう。BB小役ゲーム中に液晶に上がる花火は全部で4種類、それぞれが涼対応、提灯対応、ハズレor提灯対応、JACイン対応にわかれていた。では、チェリーはどの花火に対応しているのか?実は、BB小役ゲーム中においてチェリーのフラグは提灯のフラグと同一となっているのだ。これが何を意味するのかというと、提灯成立の青花火が上がったときには、チェリーが揃う可能性があるということである。チェリーの払い出し枚数は2枚or4枚、提灯の払い出しは10枚なので、チェリーを狙うより提灯を狙った方が得である。また、特別に変則押しを行わなければ左リールでチェリーが止まることは絶対にない。これはリール制御で、チェリーよりも提灯の方が優先度が高いからである。しかし、ここで考えていただきたい。提灯とチェリーのフラグが同一ならば、左リールでチェリーと提灯を同時に確定させることができるのではないだろうか?そして実際、答えは「YES」である。これが、複合小役取りの基本的な考え方である。

続いて、二つ目の疑問にお答えしよう。上でほぼ答えを言ってしまっているようなものなのだが、左リールを最初に確定させると、リール制御によりチェリーは絶対に止まらない。つまり、複合小役取りを実現させるには、どうしても中リールもしくは右リールから停止させないといけないのである。以下で述べるとおり、かなり難易度の高い技術を要するので、目押しに自信がない方は、順押しもしくはハサミ打ちで順当に提灯のみを狙った方がよい。

ではそろそろ本題に入ろう。まず、提灯とチェリーを同時に実現できる左リールのポイントは、S〜@と、E〜Gなのだが、複合取りを実現できるのはS〜@の部分のみである。Sのチェリーが下段に、@の提灯が上段に止まり、提灯役の10枚と4枚チェリー役の4枚、合計14枚を獲得できる。方法として、まず中・右リールを停止させる。この時、提灯が左上段受けのテンパイをしたときが複合小役取りのチャンス

 
 
 

↑上のようなテンパイ型なら複合取り可能。

プチ花火発生時は、中リールにドンちゃんを狙うので、複合取り可能な場合は

必ず右側のように上段ラインにテンパイする。

このように提灯がテンパイしたら、上図のように左リールにS〜@の範囲をビタ押しする。これは1コマも余裕がなく、周辺に同色系の絵柄が多くて目押しが難しいのだが、1コマ早いと2枚チェリーに、1コマ遅いと取りこぼしになってしまい、かなりのコインロスになってしまう。

 
 
 

↑左が1コマ早い場合、右が1コマ遅い場合の停止絵柄。

さて、複合小役取りに使える左リールのポイントはS〜@のみと書いたが、なぜ条件を満たしているのにE〜Gは使えないのか?それは、変則打ちをすると絶対に提灯は左下段受けにはならないからである。変則打ち時に提灯が中・右でテンパイする形は以下の4種類登場するが、左下段受けとなる最後のパターンはプチ花火発生時の目押しミスによるもので、ハズレ確定である。

 
 
 

 

 
 
 

↑提灯のテンパイラインは上の4通り、上段2通りが複合取り可能。

下段は、左側が提灯10枚のみ確定、右側は目押しミスによるハズレ確定。

以上、かなり難易度の高い技術であるが、実はもっと簡単に複合取りを実現できる方法がある。これは「空回し複合小役取り」と呼ばれている。まずは、小役ゲーム中に左リール上段にRの七を止めていることが必要。左上段にRが止まっていれば、次のゲームで実行のチャンス。次のゲームで複合取り可能な提灯テンパイ型が発生したら、左リールはひたすら自分で止めないで放っておくこと。1分ほど回り続けたあと、自動的にリールが止まり、その位置はちょうどS〜@の範囲なので、自力でリールを止めなくても簡単に複合取りが達成できるという寸法だ。

 
 
 

↑左のような停止型が発生したら、次ゲームに実行のチャンス。

右のようなテンパイ型が発生したら左リールを空回せ!

非常にお手軽なのだが、デメリットも存在する。最大のデメリットは、空回しを行うので時間効率が格段に落ちることである。また、左リールに準備目が登場しても、次のゲームで複合小役取りが可能なテンパイ型が発生しないと意味がない。もっとも準備目は提灯も涼も取りこぼさず、リプレイハズシでも登場する出目なので、毎回狙って出現させることはできるのだが。。また、複合小役取りが成功した次のゲームで再び複合小役取りのチャンスが来た場合も、左リールに準備目が発生していないために空回しで取ることは不可能。以上の通り、意外と使えるチャンスは多くないと言える。空回し複合小役取りは保険としておいて、極力自分で目押しして取ることをおすすめする。なお、この複合取りの練習はレギュラーボーナス中に行うことができる。つまり、JACゲームを取るときになるべく左リールには21番の七を狙うようにすればよい。七がビタ止まりして、ズレが減ればそれだけ目押しの精度が上がっている証拠になる。

今回までで、ドンちゃん2を打つ上での基本的知識はすべて網羅した(はずである…汗)。あとは、ホールにて目押しの技術を磨き、実戦あるのみである。最終回となる次回は、本編で紹介できなかった、変わった技術を2つ採りあげてご紹介する。どちらも使う機会は多くないため本編で割愛したのだが、いちおう「あぁ、こんなのもあるんだな〜…」程度の知識として覚えておいても損はない。どうぞ、お付き合いくださいませ。

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