第19回:リプレイハズシ 2001年6月25日(月)
前回少しだけ触れたのだが、本来JACインが確定している状況において、人為的にJAC絵柄の成立を阻止することをリプレイハズシという。一見無駄に見える行為なのだが、もちろんメリットが存在する。そもそも小役ゲームは、3回JACインすると終了してしまう。小役ゲーム中はJACイン以外にも他の小役が成立する可能性があるのだから、できることならば30回の小役ゲームのチャンスをすべて生かして、できる限り多くの小役ゲームにチャレンジできた方が獲得枚数の期待値は上がる。
例えば、以下のような小役ゲーム中の成立役テーブルがあるとする。
01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
提 | ハ | J | 涼 | J | J | 提 | 提 | ハ | J | 涼 | ハ | 提 | J | ハ |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
提 | 提 | ハ | 涼 | J | J | ハ | 涼 | 提 | 提 | 提 | ハ | 涼 | J | J |
上の表で、数字はゲーム回数、その下は成立役を示す(提=提灯、涼=涼、J=JACイン、ハ=ハズレを示す)。もし素直にJACインを受け入れたとしたら、この場合3ゲーム目・5ゲーム目・6ゲーム目にJACインし、残りの24ゲームをプレイできずに終了。小役ゲームでの獲得枚数は、提灯1回で10枚、涼1回で15枚、JACイン3回で6枚、そして6回の小役ゲームを回すために−18枚、以上差し引きで+13枚。しかし、フルにリプレイハズシを活用し、30ゲームまで小役ゲームを取った場合は、提灯9回で90枚、涼5回で75枚、JACイン3回で6枚、そして30回の小役ゲームを回すために−90枚、差し引きで+81枚。その差は何と68枚にもなるのだ。まぁこれはかなり極端な例であるが、事実リプレイハズシを使用した場合と使用しない場合での獲得枚数の差は平均でも50枚近くあり、効果は絶大と言える。
では、その方法だが、まず緑花火が上がった時点で必ず中リールもしくは右リールから停止すること。最終的にはずすリールは左リールなので、第2停止リールは右リールもしくは中リールである。このように変則打ちを行うと、リール制御によって必ずJAC絵柄は中段受けテンパイの形になる。ここで今一度、ドン2の各リールの絵柄配列を見ていただきたい。最初にリール制御について説明をしたとき、絵柄成立のアシスト機能は最大で4コマまでであると言った。つまり、4コマ以上離れた位置で成立絵柄を停止しても、アシスト機能は働かない。これを利用するのがリプレイハズシである。わかりやすく言えば、JAC絵柄の間隔が4コマ以上あるポイントで左リールを停止するわけだ。
左リールの配列に注目すると、J〜Nの間が5コマ、P〜@の間が6コマ、この間にはJAC絵柄が存在しない。すなわち、左リールをこの位置で停止させればリプレイハズシ成功というわけだ。J〜Nの範囲を狙う場合は、3連ドンちゃんがそばにあり、狙いやすいことは確かだが、1コマでもずれるとOのJACまですべってしまうので、必ずJの涼をテンパイライン(この場合は左リール中段)にビタ押し。なお、P〜@の範囲を使う場合には、例え1コマ遅く目押しをした場合でもすべるのは@までなので、目押しに余裕ができる。つまり、こちらを利用する場合の目押しポイントは、テンパイラインにPの涼かQの提灯ということになる。この手順は比較的難しくないので、是非とも会得していただきたい。どちらかと言えば、目押し範囲に余裕があるP狙いがベターであろう。
次回はいよいよドン2における大量獲得技術の最難関、複合小役取りについて説明する。完璧な目押し技術が要求されるものの、これを完全に使いこなせば獲得枚数はさらに増加。ホールでも完璧に使いこなせているスロッターは数少ない。そんなハイレベルな技術を採りあげてみようと思う。